ミシンを購入した初心者さんは、うれしくてさっそく何か作りたくなりますよね。
でも「何から始めたらいいかわからない」。
自信がないミシン初心者さんは、初めから作品を作るなんて無理と思うかもしれません。
洋裁を習いに行くまでは、私も同じでした。
しかし、ただ単調に直線縫いだけ練習しても飽きてしまいますよね。
そこで、ミシンを使うためにチェックポイントと、初心者さんでも楽しみながら作れる作品を考えてみました。
初めて使うミシンは難しく感じるかもしれませんが、練習を続けるほど上手くなっていきます。
楽しみながら続けて、ぜひスキルアップしていきましょう。
ミシン初心者さんの縫う前に準備すること
ミシンで自由に好きな物を作れるようになりたいですよね。
私も独学から先生について洋裁を習いだしたのは、同じ理由からです。
しかし、洋裁は少しずつ簡単な物から繰り返し作っていくと、独学でも簡単なお洋服や小物は作れるようになります。
そのためには、まず基本となるミシンのチェックポイントから勉強していきましょう。
ミシンの準備と試し縫い(ためしぬい)
きれいに縫うための準備として始めにするのは、ミシンの準備です。
ミシンの設定や準備がきちんとできていないと、上手く縫えません。
基本のミシンのチェックポイントは、3つあります。
- 針と糸の種類は、生地と合っているか
- ミシンの押さえは、縫うパターンと合っているか
- ミシンの設定は、あっているか(糸かけの方法・上糸調整・縫い目の長さ・ボビンの種類など)
ミシンの種類によって設定する項目が変わるので、取り扱い説明書を見てみましょう。
次にミシン針ですが、ミシン針には番号が決められています。
針の番号と糸の色を生地に合わせると縫いやすい上に、失敗しても目立ちません。
特に、キャンパス地など分厚い生地を縫う時など針の違いで縫いやすさが変わってきます。
【針の番号と生地の厚さの合わせ方】
針の番号 | 生地の厚さ | 布の種類 |
#9 | 薄物 |
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#11 | 普通 |
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#14 | 中厚物 |
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#16 | 厚物 |
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ミシン針の番号に迷ったら、生地を買う時に店員さんに聞いてみましょう。
中古で購入したミシンで針が付いる場合もありますが、針が古いと縫いにくいので交換してください。
押さえは、ミシンを購入の時点で数種類ついている時があります。
縫うパターンに合わせて、押さえを変える必要があるので説明書で確認しましょう。
ボビンにもいくつか種類があるので、ミシンに合ったものを選んでくださいね。
最後に、糸かけと上糸調整・縫い目の長さなどの設定が終ったらミシンの準備は完了です。
作品を作る前に、いらない布を縫って(試し縫い)ぬい目を確かめてから次に進みます。
試し縫いでぬい目がたるんでいたり、糸がもつれたりするなどトラブルが起こった場合は、設定が間違っているかもしれません。
初めから、設定と糸かけをやりなおしてみてください。
ミシンでよく使うぬい方6種類とは
ミシンでよく使うぬい方は6つです。
この基本の縫い方は、使う機会
- 直線縫い
- 角縫い
- 曲線縫い
- 返し縫い
- ジグザグ縫い
- かがり縫い
直線縫いは、まっすぐにぬう縫い方です。
ビギナーさんの時は、まっすぐ縫うのが難しくて曲がってしまうことも。
生地にチャコペンでまっすぐの線を引いて縫うか、針の近くにあるメモリに合わせて縫うようにするとまっすぐ縫いやすいです。
角縫いは、四角のかどをぬう縫い方。
角まできたら、針を下ろしたまま押さえを上げて生地を回転させます。
曲線縫いは、なだらかにカーブをぬう縫い方です。
ゆっくりと印の上を縫うようにすると、きれいに縫えます。
返し縫いは、糸がほどけないように始めと終わりを繰り返しぬう縫い方です。
往復するのは1回だけにすると、だまにならずきれいに仕上がります。
ジグザグ縫いは、飾り縫いやかがり縫いの代わりに使う縫い方です。
飾り縫いやかがり縫いの代わりに使われます。
最後にかがり縫いは、布のはしがほどけない様にするための縫い方。
布の端に押さえを添わせるようにして縫っていきます。
初めは下手でも大丈夫。
練習を続けていくと上手くなっていきますよ。
この4つの縫い方を先にいらない布で試したら、さっそく作品を作ってみましょう。
初めて作るならエコバック
初めて作品を作るのにおすすめなのは、1枚仕立てのエコバックです。
いくつかのポイントを押さえると、初心者さんでも簡単に作れます。
エコバックなら実際に使えて生地の種類を変えたり、ポケットを付けたりしてアレンジも簡単なので繰り返し作っても楽しめますよ。
練習を続けて、自信がついたら他の物も作ってレベルアップしましょう。
自分な好きな大きさのエコバックを作る手順はこんな感じです。
- 大きさを決める
- 縫いやすい生地を選ぶ
- エコバックを縫っていく
では、詳しく説明していきますね。
エコバックの大きさを決めよう
まずは、エコバックの大きさを決めましょう。
大きさが決まれば、ちょくせつ布に書き込んでいきます。
初めて生地に大きさを書く際は、先に紙に書いて大きさを見ながら写すと失敗しにくいです。
持ちての幅は一般的に2~6cmくらい、持ち手の付け位置は中心から左右に5~7cm位ずつです。
初心者でも縫いやすい生地を選ぼう
エコバックの大きさに合わせて生地を購入しましょう。
生地の種類によっては縫いにくい素材があります。
初心者さんが縫いやすいのは、素材は綿で次の種類の生地です。
- ギンガム
- ブロード
- ダンガリー
- オックス
生地を選んだら、忘れずに同じ色の糸も購入してくださいね。
購入した生地は、そのまま使うと縮む時があるので、ラインを引く前に地直し(じなおし)をします。
布をカットする時は、生地の向きに注意してください。
生地には向きがあって、縦地(たてじ)と横地(よこじ)があります。
軽く生地をひっぱって、伸びないのが縦地で伸びるのが横地になります。
洋裁の本などで「生地の長さ」と書かれているのは、縦地の長さです。
生地の準備ができたら、縫っていきましょう。
エコバックを縫ってみよう
エコバック作りでは直線縫いと角縫いを使うので、基本の縫い方の練習になります。
シンプルなエコバックが縫えるようになったら、さらにスキルアップを目指して新しい作品にチャレンジしていきましょう。
【エコバックの手順】
作りたいエコバックの大きさを決めて、布にチャコペンで大きさを写していく。
初めは紙に製図を書いて、それを見ながら布に写していくとやりやすいです。
縫いしろは、バックの横・底・持ち手の両側+1cm、エコバックの上の部分は+3cmです、持ち手の長さは+4cmです。
出来上がりの線から1cm外に線を引いて布をカットしていきます。
布に大きさを書いたら、カットしていきます。
カットできたら、持ち手から作っていきます。
持ちての生地の端を1cmずつ折り曲げてアイロンをかけます。
さらに半分に折ってアイロンを当てたら、端から0.2mmの所をミシンで縫っていきます。
本体の生地の両端をかがり縫いします。エコバックの持ち手を付ける部分は、かがり縫いはいりません。
中表に合わせて、両端を縫っていきます。
持ち手を付ける部分を端から1cm折ってアイロンを当て、さらに折った端から2cmの順に折り曲げてアイロンを当てます。
持ちてを、バックの上の折り曲げた部分にはさんで縫っていきます。
待ち針で止めている部分の端から2mmの場所をぐるりと続けて1週ぬいます。
持ち手を上に折り返しアイロンを当てた後、動かないように待ち針で固定します。
写真の上側の部分も端から2mmの所をぐるりと1週ぬったら完成です。(固定した持ち手の部分も上から一緒に縫います。)
さらにスキルアップしたい人の練習の方法
エコバックが縫えるようになると、ちょっと自信がついて新しい作品が作りたくなってきますよね。
そう思えたら、少しずつ次のチャレンジを始めてみましょう。
- シンプルなエコバックを何枚か作りミシンに慣れる。
- エコバックの好きな場所にポケットとまち(バックの厚み)を付けてみる。
- エコバックの内側に裏布を付けてみる。
- ファスナーや布のはしをバイアステープで処理する方法にチャレンジする。
ポケットや裏布の種類を変えると、バックのイメージが変わります。
ファスナーが付けられるようになると、さらに使い勝手のいいバックの出来上がり。
できることが増えるほど、オリジナルのデザインが作れるようになるのが手作りの魅力ですね。
今回は初心者さん向けの記事なので、詳しくファスナーやポケットの付け方は説明していません。
バック作りについては、魅力的な本がたくさん出版されているので初めは本を参考に気に入った作品を作ってみるのがおすすめです。
あなたもぜひエコバックが作れるようになったら他のバックにもチャレンジしてくださいね。
まとめ
今回、初心者さんが上手くなるためのミシンの準備と練習方法についてお伝えしました。
初めてミシンを買ったときは、嬉しくて早く縫いたくなりますよね。
でも、いざ作ろうと思ったら何から始めていいのかわからない。
そんな初心者さんでも、順を追って少しずつ練習を重ねていくと上手になれます。
大切なのは、練習を続けていくことです。
でも、ただ縫うだけのミシンの練習は、飽きてしまいますよね。
そんなあなたには、エコバック作りがおすすめです。
色んなパターンでバックを作っているうちに、きっとミシンの腕があがってきますよ。
ぜひ、ミシンで色いろな作品を作って楽しんでくださいね。